医療やフィットネス向けウエアラブルが、相次いで登場している。実は、その新製品のほとんどが、クラウドファンディングから生まれている。ベンチャーキャピタルから出資を受ける一方で、クラウドファンディングで消費者から資金を募るケースが多い。消費者から資金を得る方式は、ウエアラブルやセンサーと相性が良いようだ。

出典: Consumer Physics Inc.
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出典: Consumer Physics Inc.

ハンドヘルド光学センサーSCiO

 クラウドファンディングから、画期的な光学センサーが誕生した。これは「SCiO」と呼ばれ (上の写真)、イスラエルのテルアビブに拠点を置くConsumer Physicsにより開発された。SCiOはハンドヘルド光学スキャーで、物質の化学組成を読み取る。食物、植物、医薬品、オイル、燃料、プラスティック、木材などにかざすと、その組成を分析する。

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 使い方は簡単。例えばSCiOを指で持ち、リンゴに光を照射すると、その組成が分かる(上の写真)。皮の上から果肉の組成を読み取り、その結果をスマホの専用アプリに表示する。このリンゴ100グラムは70カロリーで、糖分は17グラム含まれている、と表示される。

 スーパーで果物を買う時にSCiOで計測すると、どのリンゴが甘いかを見分けられる。スイカを指で叩く代わりに、SCiOで甘いスイカを見つけることができる。