ベンチャー企業「Matternet」が、ドローンを使った配送システムで覇権を狙っている。同社は既に新興国でドローン空輸ネットワークを展開し、実績を積んでいる。このシステムを、今後米国や欧州など先進国で展開する。Matternetが開発したドローンは、自律飛行して目的地まで荷物を運ぶ。消費者に商品を空輸するドローン配送技術をレポートする。

スマートドローン「Matternet ONE」

 Matternetは、シリコンバレーに拠点を置く新興企業で、ドローンを使った空輸ネットワークを開発している。このシステムは、既に開発途上国で医薬品の輸送などで使われてきた。Matternet共同創設者Andreas Raptopoulosは、カンファレンス「Drones, Data X Conference」で、次世代ドローン「Matternet ONE」を明らかにした。

出典: Matternet
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 ドローンはオペレーターが操縦する必要は無く、自動運転車のように、目的地まで自律的に飛行する スマートフォン(上の写真、イメージ)。このようなインテリジェントなドローンは「Smart Drone」と呼ばれている。ドローンはEコマースのパイプラインとして、店舗間で商品を移動したり、顧客に商品を配送する役割を担う。