Samsungは最新モデルGalaxy 6Sの発表イベントで、モバイル決済機能「Samsung Pay」を公表。いわゆる「おサーフケータイ」事業へ参入することを明らかにした。この発表は、SamsungはGoogle Wallet路線には乗らず、独自サービスを展開する道を選んだことを意味する。急成長しているモバイル決済市場で、SamsungがGoogleと対峙し仁義なき争いが始まった。

磁気リーダーで使えるおサイフケータイ

出典: Samsung
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 Samsungは3月2日、バルセロナで開催されたMobile World Congressで、モバイル決済サービス「Samsung Pay」を発表。一連の発表イベントはYouTubeで公開された。Samsung Payは、日本で普及しているおサイフケータイで、スマホをリーダーにかざすだけでカード決済ができる。Samsung PayはこのNFC(Near Field Communication) 方式に加え、MST(Magnetic Secure Transmission) という新方式をサポートすることを明らかにした(上の写真)。MST方式とは、磁気カードリーダーでおサイフケータイを使う技術を指す。NFC方式をサポートしていない既存の磁気カードリーダーで、おサイフケータイを使うことができる。

出典: MasterCard
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 Samsung Payの使い方は、おサイフケータイと同じ。ディスプレーを上側にスワイプしてSamsung Payを起動(Apple Payとは異なり、アプリは自動で起動しない)。次に指をホームボタンにあて、指紋認証で本人を確認する。今までは、指紋認証で指をスワイプしていたが、これからはiPhoneと同じように、指をあてる方式に変更された。MST方式では、スマホをカードリーダーの側面にかざして交信する(上の写真)。MST方式は、Samsungが買収したLoopPayの技術を使っている。