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木村岳史の極言暴論!

ITムラ社会の住人に警告! 見捨てられる危機が迫っているぞ

木村 岳史=日経コンピュータ 2018/01/09 日経コンピュータ

 この「極言暴論」を書き始めてから間もなく6年目に突入する。当初、日経コンピュータ誌のコラムとしてスタートし、途中からITproの週イチ連載として書き続けてきたが、まさかここまで長寿コラムとなるとは、私も想定していなかった。毎週書いてもネタは尽きないし、今も多くの皆さんに読んでもらっている。ありがたいと思うが、これは日本のIT業界、いや、より広く「ITムラ社会」の抱える問題がそれだけ根深いことの証左だとも思う。

 さて、私の主観的願望はともかく客観的に見て、少なくとも今年2018年中は「極言暴論を終了します」にはならないだろう。なぜかと言うと、2018年は日本でも企業のIT投資やIT活用の在り方が目に見えて変わり、私がITムラ社会と呼ぶところのIT業界や企業のIT部門の「過去の遺物」化が加速するからだ。そんなわけで極言暴論のネタは尽きそうもない。

 もちろん、2018年に全てが急に激変するわけではない。IT部門がどうでもよい独自仕様の基幹系システムの開発や保守運用をITベンダーに丸投げすることで、人月商売のIT業界の多重下請け構造が維持されてきたわけだが、その構造の瓦解は既に始まっている。ERP(統合基幹業務システム)やクラウドの本格活用のためのシステム刷新需要などが盛り上がっているから、表面化しなかっただけである。

 だが、多くのユーザー企業が基幹系システムにERPやクラウドを可能な限りそのまま使うようになれば、まずシステム保守運用の“丸投げ”市場のシュリンクが加速する。しかもERPやクラウドに移行してしまえば、人月商売を潤す次の大規模システム刷新は期待できなくなる。ユーザー企業は基幹系システムで浮いたIT予算を、いわゆるデジタル投資に振り向けるだろうが、それを主導するのはIT部門でなく事業部門だ。

 客側のIT部門やシステム子会社、そしてSIerを頂点にした多重下請け構造のIT業界の面々は、日本を含めグローバルで進むデジタル化のトレンドやIT産業のビジネスモデルの変化に背を向け、ITムラ社会に引きこもっていた。だから、危機のレベルがどんどん高まっているのに気付かない“ゆでガエル”状態が続いた。最近はさすがに一部で「熱っ!」と騒ぎ始めたが、「人月商売の宴は続く」と思っているITベンダーの経営幹部が大勢いるから、呆れるしかない。

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