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木村岳史の極言暴論!

日本企業に告ぐ、2016年はITによる“人減らし”のチャンスだ

木村 岳史=日経コンピュータ 2016/01/04 日経コンピュータ

 明けましておめでとうございます。そのおめでたい新年早々の「極言暴論」のタイトルが、こんな不愉快なタイトルで申し訳ない。だが、皆さんが不愉快に思うのも、私が申し訳なく思うのも、日本企業、そして日本社会の一員だからだ。さらに言えば、日本企業の基幹系システムが世界に類を見ないほど愚劣極まりないのも、このメンタリティーゆえのことだ。

 今さら言うまでもないが、会計システムなどの基幹系システムは、業務の効率化の手段だ。最近では、経営者が事業の現状や問題点を即座に把握できるようにするといった「経営の見える化」の役割もあるが、あくまでもそれは十分条件。基幹系システムにとって絶対の必要条件は効率化である。そして効率化を身も蓋も無く言い換えれば、人減らしに尽きる。

 「いや、必ずしも『効率化=人減らし』ではないだろう」と異議を唱える人もいるだろう。確かにその通り。だが考えてもみてほしい。企業によって多少の差異はあるが、基幹系システムは間接業務の効率化が主な眼目である。間接業務のコストである一般管理費は、製造原価などと異なり、そのほとんどが人件費。それゆえに基幹系システムによる効率化は、人減らしと「=」もしくは「≒」ということになる。

 だから欧米企業では、基幹系システムの刷新、ERP(統合基幹業務システム)の導入は、人減らしと同義だ。ERPを入れる場合には、できるだけアドオンを作らず、ERPの標準の業務プロセスを導入し、間接業務に携わる人を一気に減らし一般管理費を大幅カットする。完了すれば、基幹系システムのコストも一般管理費だから、そのコスト削減も狙って保守・運用をアウトソーシングし、IT部門の人員も削減したりする。

 「IT投資にはROI(投資対効果)による評価が重要」とよく言われる。欧米企業にとっては当たり前のことで、有能なCIO(最高情報責任者)やアーキテクトは基幹系システムの刷新ではROIの極大化を目指す。自分の部下や同僚のIT部員も含め人をバッサリと削減できたなら、ROIの面では大成功。彼らはそれを“勲章”に、より良い仕事へ転職していく。

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