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木村岳史の極言暴論!

「人月商売の市場は半減」とSIer経営幹部が予想する大量失業の時代

木村 岳史=日経コンピュータ 2017/07/18 日経コンピュータ

 人月商売のIT業界では、2020年代に半数以上の技術者が失業する可能性がある――。SIerの経営幹部の間では、今やこの予測は“常識”となりつつある。「SIerの経営幹部からそんな話を聞いたことがないぞ」と不審に思う読者がいるかもしれない。もちろん、彼らがそんな危ない話をするわけがない。下請けITベンダーに告げることなく、自社の生き残りに向け手を打ち始めている。

 そんな危ない話をするわけがないと書いたが、実は別の言い方なら、SIerの経営幹部も結構話している。「2020年代には既存のSI市場が半分に縮小するだろう」といった危機感の吐露を聞いたことのある読者は結構いると思う。実際、大手か否かを問わず、ユーザー企業に直接営業し、システム開発を請け負っているSIerなら、誰もが「今の活況が終われば次は無い」と考えているのだ。

 この「2020年代に既存のSI市場が半分に縮小」というのは、SIerの経営幹部にほぼ共通する見立てだ。この場合のSI市場とは、システム開発だけでなく、その後のシステム運用保守の受託市場も含む。もちろん「半分」と言っている以上、厳密な予測ではなくザックリしたものだが、実際に市場が5年、10年で半分に縮小したら多くの企業で経営が成り立たなくなる。それぐらい強い危機感があるわけだ。

 実は、私はSI市場の将来についてもっと厳しく見ているが、その件については今回どうでもよい。SIerの経営幹部の「半分に縮小」という予測でさえ、人月商売で多重下請け構造のIT業界にとっては十分に破壊的だからだ。さらに重要なのは、私のような記者・評論家の類いが予測を立てているのではなく、多重下請け構造の頂点に立つSIerの経営幹部がそんな危機感を持っていることである。

 どんな企業であっても、市場の将来予測に基づき経営計画を立てて、それに基づいて経営の舵取りを行う。つまり、実際に既存のSI市場が半分に縮小するかどうかは別にして、SIerの経営幹部はそうした危機感・認識に基づいて経営する。だからこそ、新規事業の創出についても、以前とは比べものにならない本気度で取り組んでいるのだ。さて、本題の技術者の大量失業についてである。

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