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木村岳史の極言暴論!

「完璧」という日本の病、情報システムの現場の悲惨

木村 岳史=日経コンピュータ 2017/06/19 日経コンピュータ

 ここまで格差が生じると、人は奇妙だと思わなくなるらしい。だけど不思議だ。本当に不思議。何のことかと言うと、日本と米国のIT産業の格差のことだ。同じなのはソフトウエアとサービスがビジネスの主力ということぐらい。あとは全部違う。日本では付加価値の少ない労働集約産業であるのに対して、米国は新しい価値を続々と創り出す知識集約産業。まさに日米では、IT産業の“格”は天と地どころか、天と地底ぐらいの差がある。

 なぜ、日本のIT産業はこんな情けない事態になったのか。おっと、御用聞き、人月商売、多重下請け構造が支える日本のIT“産業”は、確立した産業と言うのもはばかられるほどなのでIT業界という表現のほうがよい。で、このIT業界はなぜ米国のIT産業と似ても似つかぬほどレベルが低いのか。自動車産業を筆頭に日本の多くの産業が、米国など世界の同業と同格か、それ以上なのに全く不思議な話である。

 「そりゃ、米国のIT産業にはシリコンバレーという誰もまねができない存在があるからね。当たり前じゃないの」と言う読者は多いと思うが、それでは思考停止状態だ。確かにイノベーションを多産するシリコンバレーの仕組みはまねできないかもしれないが、生み出されたビジネスをマネることできる。現に中国などアジアのIT産業は“完コピ”に成功し、米国のIT産業と伍する存在になりつつある。

 だから、日本のIT業界が(たとえ米国のITベンダーの猿まねでもよいから)新しい事にチャレンジしないのは、なぜなんだろうと思うわけだ。で、ずっと考えているのだが、色々な要因が絡み合っているので、解明するのはなかなか難しい。ただ、少なくとも大きな要因の一つであり、それを打破しない限り、今後も日本のIT業界と米国のIT産業の間にある天と地底ほどの格差を縮められない大問題がある。

 それがこの極言暴論のタイトルに記した「完璧」という名の日本の病だ。製造業のものづくりやサービス業のおもてなしで完璧を目指すのは、日本人の美徳で日本企業の競争力や付加価値の源泉と言われてきた。世界一厳しい客に鍛えられた成果みたいに語る人もいる。だが私から言わせれば、完璧の追求はもはや病のレベル。しかも、かなり悪性化している。その結果、多くのビジネスパーソンが客を恐れ、病的に完璧を求め、疲弊し創造性を失っている。それが最も極端な形で出たのが、我らがIT業界である。

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