Dさんの父親は米国人、母親は日本人で、米国生まれの米国育ち。米国の州立大学卒業後、世界各国で事業展開している米国の大手IT企業で働く30歳台前半の女性だ。日本には十代半ばの数年間、父親の仕事の関係で東京に住んだことがあるため、基本的な日本文化も理解している。

 もちろん英語は完璧なネイティブレベルであり、日本語も難しい漢字や敬語、謙譲語などは苦手だが通常のコミュニケーションは可能だ。米国に本社のある製薬関係のグローバル企業で働く米国人の夫が日本法人へ転勤となったため、自分も日本への転勤要望を出したところ希望がかない、夫とともに日本で生活することになった。

単身赴任は米国では稀なこと

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 私の夫が米国に本社のある製薬会社の日本法人に転勤になりました。私も米国に本社のあるIT企業で働いていたので、日本法人への転勤を希望したところ、適任のポジションがあり転勤することになりました。

 日本では単身赴任するケースが多いと聞きましたが、米国では非常に稀ですね。例えば、夫婦のどちらかが非常に危険な国や地域に転勤となりどうしても家族をつれていけない場合や、子供に特別な事情がある場合以外は、単身赴任することはないと思います。

 私も自分がもし日本に転勤できなかったら、会社を辞めて日本に来たと思います。結婚しているのに夫婦が別々の国で生活するのはおかしいと思いますから。

 日本に住むのは10代の半ば以来なので、すごく懐かしいですね。毎日、新しい発見や学ぶことがあってもの凄く楽しいですよ。日本は、本当に治安が良いし、安全で快適だと思います。人々の性格も穏やかですし、真面目で誠実で勤勉ですね。夫も日本での生活を楽しんでいます。

 夫も私も世界中でビジネスを展開しているグローバル企業で働いていますので、グローバル企業本社と、日本では外資系とよばれている日本法人や日本人社員についてお話させていただきます。