エフエム東京のグループ会社であるTOKYO SMARTCAST(2015年1月23日設立、代表取締役社長:武内英人氏、ホームページ)は、V-Lowマルチメディア放送(i-dio)のコンテンツプロバイダーとして、データ通信との連携による新しい放送サービスを展開する。そのフラッグシップチャンネルとして、2016年3月のV-Lowマルチメディア放送の開始に合わせて、「TS ONE」の提供を始める。

 V-Lowマルチメディア放送は、全国を七つに区分したブロック別の放送となる。また、ハード(無線局の管理運用主体)とソフト(放送番組の編集主体)を分離した制度が導入された。ハードの構築は、七つの全ブロックにおいて株式会社VIPが担当する。VIPは、各ブロックで9セグメントの放送が可能な放送設備を用意する。ソフトについては、エフエム東京およびJFN、JFN加盟各社がブロック別にソフト会社6社(東北と北海道は同一会社が担当予定)を設立、各ブロックで6セグメントを確保する。

 TOKYO SMARTCASTは、各ブロックのソフト会社が確保する6セグメントのうち2セグメントの帯域を使い、全国ネット・ローカル放送が可能なコンテンツプロバイダーとして事業を展開する(図1図2)。

図1●V-Lowマルチメディア放送のコンテンツプロバイダーとして2セグを活用
図1●V-Lowマルチメディア放送のコンテンツプロバイダーとして2セグを活用
「TOKYO SMARTCAST Inc. MEDIA FORUM 2015」の資料から
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図2●V-Lowマルチメディア放送のエリア展開の計画
図2●V-Lowマルチメディア放送のエリア展開の計画
「TOKYO SMARTCAST Inc. MEDIA FORUM 2015」の資料から
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 TOKYO SMARTCASTが、2セグメントのうちの1セグメントを使い、自ら番組を用意して準備を進めるのが、フラッグシップチャンネルと位置づける「TS ONE」である。