TVバンクが提供する「BBTV NEXT」は、2013年7月にサービスを開始して以来、約2年が経過した。この間、サービスのマルチデバイス化を進め、かつチャンネルラインアップの見直しなど利用者の利便性向上を図ってきた。今年に入ってからも、チャンネルの数が随時増加し、内容の充実を図っている。TVバンク取締役の榊俊人氏にこの2年間を振り返ってもらい、今後の展開、課題などを聞いた。

(聞き手は本誌編集長、田中正晴)

BBTV NEXTとしてサービス開始後、約2年が経過した。この間も大きくサービスの姿が変わってきたように見える。

TVバンク 取締役 榊 俊人氏
TVバンク 取締役 榊 俊人氏

 BBTV自体は、インターネット接続サービス「Yahoo! BB」に付帯するサービスとしてADSLの時代の2005年から展開していた。ただし、当時は「Yahoo! BB」の会員限定で、かつ回線も「Yahoo! BB」網に閉じたサービスだった。利用には専用のSTBが必要だった。いったんこのサービスは終了し、新たにソフトバンクモバイルの「SoftBank SmartTV」上で提供するサービスとして2013年7月に開始したのが現行の「BBTV NEXT」である。この時点で、ネットワークは完全にオープンにして、「Yahoo! BB」に限定せずソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)のユーザーであれば、どこのISPと契約していても利用できるようにした。

 「SoftBank SmartTV」は、ドングル型のスティックを採用しテレビ端末向けサービスとしてスタートしたが、この当時から、スマホやPC、タブレットなどマルチデバイスに向けた展開は、構想としては持っていた。それを実際に開始したのが2014年11月である。我々としては計画通りの展開だ。

チャンネルのラインアップも当初とは大きく変わった。

 2013年7月のサービス開始時は50chを集め、チャンネルの数をアピールポイントにしたという経緯がある。ただし、海外チャンネルで日本語化されていないものは、ほとんどの利用者にとって視聴しても内容を理解できないこともあり、マルチデバイス化の準備を進める中で、2014年7月にいったん終了することとした。

 ただし、それ以外については、順次チャンネル数を拡大してきた。今後もチャンネル数の拡大を進めていきたいと考えている。