Q: 顧客のビジネス関連の知識についていけなくて不安です
技術の敷居が高く、お客様と意味のある会話をするためのIT知識を養っているうちに、同年代の他業種営業職に置いていかれてしまうのではないかという不安があります。
ITに関する知識が足りないことではなく、お客様のビジネス周辺の知識がついていかないことに不安を感じます(例えば「お客様に何があったらお客様ビジネスが大きくなるのか」「そこを考えられる感覚をどうやったら養えるのか」)。
高いITリテラシーを持つ経営者から営業に求められるスキルは何でしょうか?経営者がITと経営を結びつけて考えることが当たり前になるなかで、IT営業はどうなっていくのでしょうか?これまでは経営者から業務改善をミッションとして課された情報システム部門に対して、「情シスのミッション」に貢献できるよう営業をかければよかったのですが。
またこれによって社内の「よく営業活動している」の判断の尺度はどう変化するのか、その変化についていけるのかも不安です。
(年齢:20代、男性、外資系ベンダー営業)
A:3つのスキルを身につければ大丈夫です
IoTやFinTechなどITの進歩により、ITは単なる効率化ツールからビジネスモデル変革のツールへと変化しています。したがって最近はITリテラシーの高い経営者が少しずつ増えてきました。このような時代にIT企業の若手営業が顧客の経営者とどのように接するべきかは重要な問題です。
結論から言いますと、若手営業としてのあなたが身につけるべきスキルは、以下の3つでしょう。
- 現場感覚 : 顧客の現場を良く理解して現場感覚を持つ
- 実例提示 : 現場感覚から類似事例を汎用化して実例を提示する
- 社内巻き込み : 反論に対して社内を巻き込んで説得する
ベンダー社内の「よく営業している」の尺度は今後は以下のように変化していくでしょう。
- 従来通りの受注・売上・粗利・回収といった数字の尺度は変わらない
- どのような価値をどれだけ、どのように顧客に提供しているかの顧客価値の尺度が重みを増す