大企業とベンチャー企業のマッチングによってイノベーションを促進する――。そんな取り組みの一つとして、日本IBMが本格的にスタートアップ支援プログラムを始動させた。2014年12月9日、同社が9月に発表したインキュベーションプログラム「IBM BlueHub」における支援企業5社を発表(関連記事)、2015年1月5日からBlueHubがスタートする(関連記事)。プログラム運営にはサムライインキュベートが協力する。
9日に開催された「IBM BlueHub 決起会」には、メンターを務める日本IBM ソフトウェア事業本部 パートナーソリューション事業開発 ビッグデータ&アナリティクス アーキテクトの中林紀彦氏と同社 マーケティング&コミュニケーションズ デマンド・プログラム 理事のキャサリン・ソラッゾ氏が登壇(写真1)。スタートアップ企業への支援を説明し、「IBMが持つ力を後ろ盾としてビジネスを進めてほしい」(ソラッゾ氏)と強調した。
具体的には、日本IBMおよびサムライインキュベートが協力し、法人営業の戦略・マーケティング支援、ビッグデータのインプットや分析・活用の仕方(アウトプット)の支援、デザイナーによるメンタリング、外部メンターのノウハウを活用した経営戦略支援、ハッカソンや勉強会の開催などをプログラム期間中に提供。IBMが得意とするデータ分析などの技術や大手企業ならではの営業力、サムライインキュベートが培ってきた起業支援のノウハウを生かす。
IBMのデータ分析力などでスタートアップを伸ばす
ソラッゾ氏は9月にBlueHubを発表した際、クラウド、データ分析、モバイル、ソーシャル分野に注目していると語っている。今回の日本IBMが支援する5社はいずれもこれらの分野に関係するスタートアップで、セフリ、Brand-Pit.com、テラスマイル、ジーンクエスト、Link Sportsが選ばれた。30社の募集から書類審査と面接で5社に絞り込んだ(写真2)。