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ニュース解説

PEZY社長逮捕、スパコンの旗手に何が起きたのか (2/3)

浅川 直輝=日経コンピュータ 2017/12/07 日経コンピュータ

 助成金の支払いは2014年3月。つまりベンチャー企業が1年未満で数億円もの開発費用を支出することを前提とした事業となる。5億円満額を受給するには7億5000万円の支出が必要だ。

 PEZYはこの事業で、機械装置の製作・購入費で5400万円、研究員費で1000万円、消耗品・旅費・外注費・諸経費で4億3600万円の補助を受けている。

 当時のPEZY Computingは3次元積層メモリー技術の開発に取り組んでいた。2013年11月にメモリー開発専業のウルトラメモリを創業したほか、2014年6月には「300mmウエハーを厚さ4μmに超薄化(PDF)」する技術を東京工業大学などと共に発表している。高集積化や省電力化に寄与する「バンプレスTSV」と呼ばれる3次元積層メモリー向け配線技術への応用を想定したものだ。

 同社はメモリー開発と並行し、NEDO助成事業(2)「バンプレス3次元積層技術を用いた省電力メニーコアプロセッサの開発」に基づき、2014年に1024コアのメニーコアプロセッサ「PEZY-SC」を開発。このプロセッサを採用し、高エネルギー加速器研究機構(KEK)に設置されたスパコン「Suiren(睡蓮)」は、電力効率の高さを争う「Green500」の2014年11月版ランキングで2位に入った。

 続いてPEZY Computingは、メモリーのインタフェース技術として、金属接点を使わずにデータを無線伝送する「磁界結合」に着目した。当時の齊藤社長は取材に対し、ウエハーの厚みを4μmまで薄くできたことで「磁界結合のアンテナを小型にでき、実用化への道が開けた」と証言している。

 PEZY Computingはメモリー開発の重点を、バンプレスTSVから磁界結合インタフェース「ThruChip Interface(TCI)」を用いたメモリーの開発へと移した。プロセッサとメモリー、そして積層メモリー同士を無線でつなぎ、データを高速に伝送する。この路線変更は2014年~2015年頃、不正受給容疑の対象となった助成事業の後とみられる。

 ただTCIインタフェースは、その後にPEZYグループが開発したスパコンには採用していない。齊藤社長は同社の最新プロセッサであるPEZY-SC2について「メモリーインタフェースとしてDDR4とTCIの双方に対応しているが、(TOP500で世界4位を達成した)暁光ではTCIの開発が間に合わず、DDR4メモリーを採用している」と証言している。

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