インフォテリアと、ブロックチェーン技術開発のテックビューロが事業提携する。インフォテリアのデータ連携ソフト「ASTERIA WARP」とテックビューロのブロックチェーンソフトを連携させる実証実験を2016年1月から開始、同年4月の販売を目指す。

 テックビューロは、ビットコイン取引所「Zaif Exchange」を運営するほか、ビットコインの基幹技術であるブロックチェーンを社内システム上で運用できるプライベートブロックチェーンソフト「mijin」を開発している。インフォテリアとテックビューロはいずれも日本テクノロジーベンチャーパートナーズ(NTVP)の出資を受けている。

 テックビューロは、mijinとASTERIA WARPを連携させるアダプタを開発し、ASTERIA WARPを通じてmijinと業務システムとを接続できるようする。社内データベースやAmazon Web Services、Microsoft Azureといったクラウド上のデータベースと、ブロックチェーンとの間でデータを交換しやすくなる。これにより、決済をはじめとする金融業務のシステムを、安価に構築・運用できるようになる。「mijin自体はRESTful APIでアクセスできるが、業務システムとの接続では、業務用で実績のあるASTERIA WARPの方が扱いやすいと考えた」(テックビューロの朝山貴生社長)。

 両社は、2016年2月からブロックチェーン技術の採用・導入に向けたセミナーを共同開催。2016年中に、mijinの1000ダウンロードを目指す。テックビューロは、mijinの用途として電子マネーの運営、為替取引、決済、POS(販売時点管理)データの記録を挙げている。インフォテリアはこの事業提携を機に、金融機関への提案力を高め、2020年度までに金融機関へのASTERIA導入件数を倍増させたい考えだ。