すかいらーくは100億円強を投じて、店舗管理の情報システムを7年ぶりに刷新する。2018年7月に店内の注文システムや食材発注・在庫管理システムなどを刷新。店舗の運営効率を高める一方、来店客の利便性向上にもつなげる。「ガスト」「バーミヤン」など約3000店で順次刷新する。

店舗写真提供:すかいらーく、撮影:村田 和聡
店舗写真提供:すかいらーく、撮影:村田 和聡
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 バックヤードのシステムは食材発注から在庫、食材廃棄ロスの管理までの一連の業務を統合し、ほぼ自動化する。本部の従業員と店舗側で別々だった労務システムも統一し、勤務シフトをスマートフォンから柔軟に変更できるようにするなど、大幅に改善する。

 店内にあるテーブルオーダー用の専用タブレット端末も刷新。既にグループの「じゅうじゅうカルビ」約70店舗で展開している端末を多言語に対応したり操作性を高めたりして顧客の利便性を高める。

 高まる持ち帰り需要も狙う。テイクアウトを希望する客がスマホで注文から決済までを完結できるようにし、来店時の待ち時間を減らす。2018年中に一部のブランドで試験的に開始する計画だ。将来はスマホの位置情報を使い、顧客が店舗に近づいたら調理を始める機能も検討する。

 システム刷新で得られる効果は労働時間換算で1店舗当たり1日1.7~2時間ほどの削減に相当する見込み。その時間は接客や顧客サービス、従業員トレーニングの時間に充てる。