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ニュース解説

トヨタとパーク24は敵か味方か、ドコモが乗り出すカーシェアの行方

川又 英紀=ITpro 2017/11/09 ITpro

 NTTドコモがカーシェアリングサービスに参入──。2017年10月18日、新しいスマートフォンのラインアップ紹介と同時に発表された新サービス「dカーシェア」が11月8日にスタートした。

 ただ、dカーシェアという名称から多くの人が想像するであろうサービス内容と、実際の中身は少し異なる。dカーシェアは、ドコモが自前でカーシェアの車両を保有し、駐車スペースも用意して、独自のカーシェアビジネスを提供するといった、単純なサービスではない。

 さらに言えば、dカーシェアは後述するサービスの中身よりもむしろ、今後ドコモがシェアリングビジネスに本気で取り組んでいく意思表明である点に、注目すべきだ。

 シェアリングビジネスのパートナー企業選びによっては、日本のこれからのシェアリングエコノミー全体に大きな影響を与える可能性を秘めている。10月の発表会で同時に披露された、ドコモ発の2画面スマホ「M」の話題性や驚きに比べれば、dカーシェアには目立った要素が少なく、印象が薄かった。だからといって、dカーシェアを軽視すべきではない。

カーシェアの仲介やマッチングに徹する

 dカーシェアとはどんなものなのか。大きく3つのサービスで構成されている。「カーシェア」「マイカーシェア」「レンタカー」である。順に説明しよう。

2017年10月18日に「dカーシェア」を発表した、NTTドコモの吉澤和弘代表取締役社長。dカーシェアは「カーシェア」「マイカーシェア」「レンタカー」の3つのサービスを、1つのdアカウントで利用できる
(出所:NTTドコモ)
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 「カーシェア」は、既にカーシェアのサービスを提供しているカーシェアリング事業者の車両をドコモのスマホアプリからでも予約でき、ドコモのケータイ払いでの決済も可能にしたものだ。簡単にいえば、カーシェアの仲介・決済サービスである。

カーシェアリング事業者が提供する車両をスマホから予約し、利用できる「カーシェア」の画面。ドコモは事業者の仲介サービスを提供する。11月8日の開始時点で利用できるのは、オリックス自動車が提供する「オリックスカーシェア」
(出所:NTTドコモ)
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 続いて「マイカーシェア」は、車を所有するオーナーが、車を利用したい人とスマホを介してシェア(共同利用)できる個人間(CtoC)のカーシェアリングである。つまり、車を持つ人と使いたい人のマッチングサービスだ。オーナー登録は11月8日から始まったが、利用者の予約受け付けは12月7日からになる。

車を所有するオーナーが、車を使いたい人とスマホを介してシェア(共同利用)できる個人間カーシェアリング「マイカーシェア」の画面。人の顔のアイコンが車の位置を示している
(出所:NTTドコモ)
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 最後の「レンタカー」はその名の通り、カーシェアではなく、主要な7つのレンタカー会社の車両をスマホから予約できるサービスである(レンタカーはdカーシェアからは決済できない)。7社合計で約3500店からレンタカーを選択できる。

主要なレンタカー事業者の車両をスマホから予約できる「レンタカー」の画面
(出所:NTTドコモ)
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 吉澤社長が10月の発表会で強調したdカーシェアのメリットは3点ある。1つめは、上記3つのサービスを複合的に提供することで、幅広いメニューのなかから利用シーンに合わせてサービスを選択できることだ。3つのサービスはドコモが発行するID「dアカウント」が1つあれば、全て利用できる(別途、dカーシェアの会員登録時には車の運転免許証画像のアップロードが必要)。

 2つめは、利用に応じてドコモのポイント「dポイント」がたまり、dカーシェアでも使えること。そして3つめは月額利用料を無料にし、車を使った分だけ料金を支払えばよいようにしたことだ。カーシェアは15分220円(税込)から利用できる。これで試し乗りを促す。

 ドコモは、カーシェアは開始手続きが面倒だとか、使い方が分かりにくいといった「初めて利用するまでのハードルが高い」(dカーシェアを担当する、ドコモの小笠原史ライフサポートビジネス推進部モビリティ事業担当部長)と分析している。そこで月額利用料は不要にし、まずは短時間でもすぐに使ってもらえるような料金設定にした。

 カーシェアは一度使えば便利さに気づき、「利用者がリピーターになりやすいと考えている。当社はカーシェア事業者から顧客を奪い取るつもりはなく、ドコモのインフラを使ってカーシェアを利用したことがない新規顧客の開拓に貢献するプラットフォーマーに徹したい」(小笠原担当部長)。

NTTドコモの小笠原史ライフサポートビジネス推進部モビリティ事業担当部長
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 dカーシェアはドコモが車両を保有するわけではない。そのため大きな投資は必要なく、その意味では非常にリスクが小さい。その分、仲介やマッチングだけなので、得るものも少ない。典型的なローリスク・ローリターンのビジネスモデルといえる。

 だがドコモにおけるdカーシェアの位置づけを考える際は、冒頭で書いたように、もう少し視野を広げて見ておくべきだ。小笠原担当部長は「ドコモもシェアリングエコノミーの研究を進めている。そのなかで、まずは多くの人になじみやすいカーシェアから始めて、経験を積むことにした」と話す。

 dカーシェアはドコモにとって、普及が期待されるシェアリングビジネスの第1弾と捉えておいたほうがよさそうだ。ドコモが力を入れるコンテンツサービス「dマーケット」に今後、dカーシェアに続く新たなシェアリングサービスが加わっていく可能性は十分にある。

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