米セールスフォース・ドットコムが新たな金城湯池作りに乗り出した。ターゲットはデータ分析だ。2014年10月14日、同社のイベント「Dreamforce 2014」でデータ分析プラットフォーム「WAVE」「Analytics Cloud」を発表した(写真1関連記事)。既に米国では提供を開始、日本では2015年後半に提供する見込みだ。

写真1●2014年10月14日、米セールスフォース・ドットコムがイベント「Dreamforce 2014」でデータ分析プラットフォーム「WAVE」「Analytics Cloud」を発表
写真1●2014年10月14日、米セールスフォース・ドットコムがイベント「Dreamforce 2014」でデータ分析プラットフォーム「WAVE」「Analytics Cloud」を発表
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 WAVEは、データを蓄積するDWH(データウエアハウス)とデータを分析するBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを一体化したクラウドサービス。同社のPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)である「Force.com」や「Heroku」、さらにオンプレミス(サーバー設置型)システムが扱うデータ全てを対象とする。

 セールスフォースのマーク・ベニオフ会長兼CEO(最高経営責任者)は、「今データ革命が起きている」とぶち上げる(写真2)。世界の90%のデータが過去2年間で作られ、2020年までに構造化データは今の約20倍、非構造化データは今の約50倍になるとの予測がある点に触れつつ、「データの扱い方にブレークスルーが必要だ。現状では『データの蓄積』と『データの活用』にギャップがある」とし、それを埋めるのがWAVEだと強調した。

写真2●米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEO(最高経営責任者)
写真2●米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEO(最高経営責任者)
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