ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)がネットとリアルをつないだ顧客接点作りを急いでいる。主軸となるのはゴルフ場に設置したデジタルサイネージ(電子看板)を使ったコンテンツ配信だ。自社や提携企業の広告、ゴルフ関連ニュースなどを配信。ゴルフ愛好家という興味や属性のはっきりした利用者層へのマーケティングを展開する。ネットが主体だった同社事業の範囲をオフラインにも広げて、顧客との関係を深掘りする。
GDOが進めているのが、ネット接続したデジタルサイネージ網を使った、コンテンツ配信とマーケティングだ。同社が全国のゴルフ場へデジタルサイネージを1台ずつ設置。インターネット経由でコンテンツを配信している。
コンテンツ配信には、ネット広告大手マイクロアドの技術を活用した。同社はネット閲覧者の膨大な履歴データを基に、閲覧者の興味や関心に応じたネット広告を瞬時に配信する技術を持つ。GDOのデジタルサイネージ向けにも、この技術を応用した。
現在の設置台数は関東のゴルフ場を中心に50台。大阪や名古屋、福岡など全国へ順次拡大する。当面、300台の設置を目指す。
配信数コンテンツの一つが、GDOの企画した、ゴルフを楽しむための情報だ。打ったボールをメンバー全員で探しに行かない、バンカーは次のプレーヤーのためにならしておくなど、ラウンドする際の進行をスムーズにするマナー情報を流す。ゴルフが上達するためのワンポイントレッスン動画も配信。「ゴルフ初心者が、またゴルフ場を訪れたくなるコンテンツを届ける」(GDOの渡辺貴正ゴルフ場ビジネスユニット企画部長)。