「従来とは違う“新世代”のミッションクリティカル用途に売り込む」。日本ヒューレット・パッカードは2016年8月30日、「Integrity Superdome X」の新モデルを発表、販売開始した。同製品は米インテルのXeonプロセッサを搭載したミッションクリティカル用途のサーバー機。新モデルは、新プロセッサの採用、最大搭載メモリー容量の倍増、ブレード間通信速度の向上などで性能を引き上げた。最小構成価格は2851万7000円(税別)だ。
新しいIntegrity Superdome Xは、主にプロセッサやメモリーを強化した。具体的には、前モデルのプロセッサがXeon E7 v3(開発コード名はHaswell-EX)だったのに対し、新モデルでは世代が進んだXeon E7 v4(同Broadwell-EX)を採用した。プロセッサ当たりのコア数は4/10/14/22/24個で、システム全体では最大384コアを搭載できる(前モデルは最大288コア)。
メインメモリーは、1つのOS領域について最大24テラバイト。前モデルは最大12テラバイトだった。プロセッサの性能向上やメモリー容量拡大に合わせて、ブレード間の帯域を75Gバイト/秒から100Gバイト/秒に拡大した。
FinTech、IoT、ゲーム、SNSが“新世代”
HPEの言う新世代のミッションクリティカル用途とは何か。HPEは、金融機関のオンラインシステムや携帯電話網、流通のシステムなどを、「従来型ミッションクリティカルシステム」と位置付ける。商用UNIX機やメインフレームがカバーしてきた用途だ。これに対し、「FinTech」「IoT 2.0」「オンラインゲーム」「SNS」などが“新世代ミッションクリティカルシステム”になるという。