AI(人工知能)を、IT部門の業務の効率化につなげる動きが出てきた。製薬会社のノボ ノルディスク ファーマは2017年7月、ITの使い方など社員からの問い合わせにAIを使って応対する社内システム「AI Gethelp(エーアイ ゲットヘルプ)」を稼働させた。

ノボ ノルディスク ファーマが2017年7月に稼働させた社内システム「AI Gethelp(エーアイ ゲットヘルプ)」の画面。AIで社員からのIT関連の問い合わせに答える
ノボ ノルディスク ファーマが2017年7月に稼働させた社内システム「AI Gethelp(エーアイ ゲットヘルプ)」の画面。AIで社員からのIT関連の問い合わせに答える
(出所:ノボ ノルディスク ファーマ)
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 AI Gethelpは1000人の社員向けに公開している。サイトには質問を入力したり回答を表示させたりする画面があり、「iPhone」「経費精算」「IT関連の申請」といった、社内で利用するITに関するジャンルがあらかじめ用意されている。

 問い合わせをする社員は「iPhone」といったジャンルを選んだうえで、「テザリングができない」などと質問を入力。するとAI Gethelpに組み込まれたAIが質問の意味を認識し、「テザリングはWi-Fiによるものか、USB接続によるものか」といった質問内容を詳しく確認する選択肢や、回答を示す。

 ノボ ノルディスクの渋谷正吉IT部ITオペレーションズ グループ グループ マネジャーは「質問に対して的確な回答を表示する割合である“正答率”は90%を超えている」と成果を語る。