写真1●米アイファイのマット・ディマリアCEO
写真1●米アイファイのマット・ディマリアCEO
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写真2●日本で2015年9月10日に発売予定の「Eyefi Mobi Pro(16Gバイト)」
写真2●日本で2015年9月10日に発売予定の「Eyefi Mobi Pro(16Gバイト)」
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 撮った写真を無線LAN経由で自動的にアップロードできるSDメモリーカード「Eyefi」を販売するハードウエアスタートアップの米アイファイが、ハードウエア事業からフォトストレージサービス事業への転身を図っている。

 「我々は、技術ではなく顧客にフォーカスする。顧客が持つ写真撮影のデバイスが、デジタルカメラからスマホ、GoPro(アクションカメラ)、車載カメラ、ドローンと多様化しているのに合わせ、我々も会社を変えていく」。2015年9月に来日したアイファイのマット・ディマリアCEOは、ビジネスモデル転換の狙いをこう語る(写真1)。

 現在はハードウエア事業、つまりEyefiカードの販売が売り上げが9割以上を占めるが、2016年までに売り上げの過半をサービス事業で稼ぐ計画だ。日本で2015年9月10日に発売予定の「Eyefi Mobi Pro(16Gバイト)」以降、現時点では新たなEyefiカードの製品化計画はないという(写真2)。

2007年発売、写真共有サービスへの簡単アップロードで支持

 2005年創業のアイファイは、2007年から無線LAN内蔵SDメモリーカードの販売を開始した。FlickrやFacebookといった写真共有サービスに画像を簡単にアップロードできるとして、アーリーアダプター層を中心に支持を集めた。

 だが近年は、スマートフォンの普及で、SDメモリーカードを使えるデジタルスチルカメラ市場は縮小している。Eyefiカード自体の売り上げは販売地域の拡大もあって伸びているが、将来の見通しは明るくない。アクションカメラ「GoPro」のストレージは、Eyefiカードが対応しないmicroSDカードだ。