中国レノボが法人向けIAサーバー分野で新戦略を打ち出した。データセンターで必要となるサーバーやストレージ、ネットワークとソフトウエア・サービスの全体を一気通貫で提供するというものだ。

 日経コンピュータの取材に対し、部門トップを務めるマドゥ・マッタ氏(Enterprise Business Group Server & Storage BU Vice President、写真1)は2016年8月上旬、「現在はIAサーバープロバイダーとして世界シェア3位だが、最終的にはトップになりたい。“戦略”があればなれると思う」と述べた。シェア上位の米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)と米デルを追撃する姿勢を鮮明にした。

写真1●中国レノボのIAサーバー部門トップを務めるマドゥ・マッタ氏
写真1●中国レノボのIAサーバー部門トップを務めるマドゥ・マッタ氏
[画像のクリックで拡大表示]

 レノボのIAサーバー事業は米IBMから買収した事業がベースとなっている(関連記事:LenovoのIBMサーバー事業買収計画を米当局が承認)。サーバー本体は上位機からエントリー機までフルラインアップをそろえる。IBMから引き継いだ基幹業務システム用ハイエンド機の顧客基盤は厚い。例えば、独SAPのERPパッケージ向けサーバー市場では「50%を越えるシェアを持っている」(マッタ氏)という。