韓国の業務端末(ハンディターミナル)メーカーであるブルーバードが日本市場に進出する。第一号ユーザーは、ディスカウントストア「トライアル」などを日本全国に展開するトライアルカンパニーで、2014年末までに2000台を導入する予定だ。

 トライアルが導入するのは、ブルーバードがトライアルの要求に基づいて開発した「BP30」という業務端末(写真1)。OSには「Android」を搭載する。画面のサイズは5インチで、端末上部にバーコードリーダーを備えるほか、1.5mの高さから落としても壊れないといった耐衝撃・防水機能を備える。

写真1●写真左がトライアルが採用した韓国ブルーバードの業務用端末「BP30」。写真右はトライアルが自社開発した「PACER」
写真1●写真左がトライアルが採用した韓国ブルーバードの業務用端末「BP30」。写真右はトライアルが自社開発した「PACER」
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 トライアルは2011年にAndroidベースの業務端末「PACER」を自社開発し、3000台を導入していた。現行端末の導入から3年がたったため、新端末に切り替える。トライアルの西川晋二グループCIO(最高情報責任者)は、「3年前はOSにAndroidを採用する業務端末が無かったため、スマートフォンをベースに端末を自社開発し、台湾メーカーに生産してもらっていた。現在はAndroidベースの業務端末を販売するブルーバードのようなメーカーが現れたため、自社開発ではなくメーカー製の端末を採用した」と語る。

 トライアルは米国で開催された流通小売業向けのIT展示会で、ブルーバードの存在を知った。「日本や台湾のメーカーを含めて何社か検討したが、こちらの要望に応じた製品を開発してくれるのはブルーバードだけだった。また日本メーカーの業務用端末と比べて価格も安かった」(西川グループCIO)ことなどがブルーバードを選択する決め手になったという。