写真●提携を発表した米ボックス創業者CEO(最高経営責任者)のアーロン・レヴィ(左)とNTTコミュニケーションズ副社長の庄司哲也氏
写真●提携を発表した米ボックス創業者CEO(最高経営責任者)のアーロン・レヴィ(左)とNTTコミュニケーションズ副社長の庄司哲也氏
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 「昨今、日本で騒がれているセキュリティ問題に対し、安心して企業が利用できる環境を整えたい」。

 企業向けクラウドストレージサービス「Box」を提供する米ボックスは2015年6月16日、NTTコミュニケーションズと提携を発表(写真)。創業者CEO(最高経営責任者)のアーロン・レヴィ氏は破顔の表情でこう語った。

 両社は2015年内をめどに、NTTコミュニケーションズが提供する企業向けネットワーク「Arcstar Universal One」に対応した「Box over VPN powered by NTT Communications(以下、Box over VPN)」を共同で開発し、サービスを提供する。Boxは通常、インターネット回線を通じて利用するが、Box over VPNでは閉域網であるArcstar Universal Oneを使って接続する。

 ボックスは既に米国で同様のサービスを提供している。2014年9月に米AT&Tと提携を発表し、VPNを通じてBoxを利用するサービスを開始した。レヴィCEOは「AT&Tとの提携は重要な成功事例だった」と語るなど、今回のソリューションが新規顧客開拓に対して効果的だという自信を見せる。その理由は、クラウド移行に躊躇する企業に対して一つの解を提示しているからだ。