良品計画は2016年6月、グローバル共通の会計システムをカナダ拠点に導入するプロジェクトを開始したと発表した。NTTデータ・ビズインテグラルのERP(統合基幹業務システム)パッケージソフトウエア「Biz∫(ビズインテグラル)」を使う。国内、米国に続き、3カ国めの導入となる。欧州やアジアなどの拠点でも導入を進め、2020年度を目標に、グローバルで会計システムの統一を計画する()。

表●良品計画が進めるグローバルでの会計システム統一のスケジュール
表●良品計画が進めるグローバルでの会計システム統一のスケジュール
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写真1●良品計画の桑田彩 経理財務担当部長
写真1●良品計画の桑田彩 経理財務担当部長
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 良品計画の桑田彩 経理財務担当部長は「会計システムの共通化、プライベートクラウドの導入などにより、グローバルで事業展開するシステム基盤を整えた」と話す(写真1)。今後も海外拠点での会計システム統一を進める。欧州地域は2016年に、アジア地域は2017年から導入プロジェクトに着手する計画だ。

 会計システムの導入自体をいち早く展開できるように、全世界から利用できるプライベートクラウドを採用した。日本国内で新会計システムを導入した2015年に国内のデータセンターに構築。海外拠点からは、同データセンターに配備したアプリケーションを利用する。海外拠点立ち上げの際に、新たにインフラを用意する必要を無くした。

海外での新規出店を円滑に

 グローバルで共通の会計システムを導入する狙いは、海外拠点への新規出店を円滑に進めること。これまでも同社は急ピッチで海外店舗を増やしてきた。2013年度から2015年度までの海外出店数は年約40店舗のペース。日本国内では1年当たり約10店舗であるのに対して4倍だ。