ITベンダー各社が、IoTビジネスの拡大に乗り出した(表1)。国内の製造業者を主な対象として、ソリューションを提供。IoT専門部隊を組織するところもある。「工場内の生産コストを削減したい」、「新サービスを創出したい」といった需要に応えるためだ(写真1)。
富士通やNECは、保有するクラウド基盤やネットワーク構築のノウハウを生かし、IoTアプリケーションなどを開発できるサービスを提供開始する。。
富士通は、2015年8月3日から、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)である「Cloud IoT Platform」を提供開始。工場内の設備に取り付けたセンサーや、作業員などが装着するウエアラブル端末から、設備の稼働状況や作業員の身体の動きをクラウドに収集する。蓄積したデータを分析して作業工程を可視化し、生産性を向上させることが狙いだ。
企業名 | サービス | 提供開始時期 | 価格 |
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富士通 | 「Cloud IoT Platform」 IoT向けアプリを構築できるPaaS | 2015年8月3日 | 初期費用5万円 月額5万円から (ともに税別) |
日立製作所 | 遠隔から機器の故障を予防、保守 する「Global e-Service on TWX-21/故障予兆診断サービス」など | 2015年3月 | 月額180万円から(税別) |
NEC | 「Industrial IoT」 画像認識やSDNなどの技術・サービス をソリューションとして体系化 | 2015年6月16日 | 個別見積もり |
NTTデータ | 産業用3Dプリンターの故障を予防、保守 するサービス | 2016年度以降 | 未定 |
NECは2015年6月16日、製造業向けのIoTソリューション「Industrial IoT」を提供開始した。同社が強みとする画像認識や、SDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)といった要素技術やサービスを、ユーザー企業が選びやすいように新たに体系化して提供する。2018年度までに累計2000億円の売り上げを目指す。