「iPadより安くて頑丈」。法人市場における自社製品の優位点について、担当者はそう胸を張る。ASUS JAPANは2016年6月16日、都内で発表会を開催し、法人向けAndroidタブレット「ZenPad for Business」を発表した(写真1)。売りは、ASUS独自のMDM(モバイル・デバイス・マネジメント)システム「ADAM」(エイダム)。割安さを武器に、シェア拡大を狙う。

写真1●ZenPad for Business
写真1●ZenPad for Business
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 ZenPadは、ASUSが2015年から個人向けに販売してきたAndroidタブレット。今回新たに法人向けモデルが発売になった。低価格で頑丈なZenPadにMDMを標準搭載することで、高価なiPadを置き換える狙いがある。

EMM市場拡大に向け、法人向けAndroidタブレットを発売

 ASUS JAPAN コーポレート事業部 事業部長兼アライアンス推進室 室長の鈴木真二氏は、「(これまでのZenPadは)個人だけでなく、多数の法人ユーザーも利用している」と語る(写真2)。

写真2●ASUS JAPAN コーポレート事業部 事業部長兼アライアンス推進室 室長の鈴木真二氏
写真2●ASUS JAPAN コーポレート事業部 事業部長兼アライアンス推進室 室長の鈴木真二氏
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 法人によるタブレットの導入時には、セキュリティや集中管理のためにMDMを併せて導入することが一般的だ。鈴木氏は「最近ではMCM(モバイル・コンテンツ・マネジメント)、MAM(モバイル・アプリケーション・マネジメント)のニーズも高まっており、法人のタブレット活用に不可欠になりつつある」とする。

 MDM/MCM/MAMをまとめた「エンタープライズモビリティ管理(EMM)」の分野は大きな成長が予測されている。鈴木氏はIDC Japanの調査を引用し、「EMMの年間成長率は19%。そこでは必ずタブレットなどのデバイスが利用される。市場ニーズは大きい」との見通しを語った(写真3)。

写真3●IDC JapanによるEMM市場の成長予測
写真3●IDC JapanによるEMM市場の成長予測
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