「新たなビジネスにつながる『攻め』のIT活用が、持続的な成長をもたらす」。2016年6月9日、経済産業大臣政務官 星野剛士氏は「攻めのIT経営銘柄2016」の発表会見で強調した。

 経済産業省と東京証券取引所は、攻めのIT経営銘柄として26社を選定(写真)。新たに大和ハウス工業や日本航空、ヤフーなど14社を選定している。2015年開始の同銘柄選定は今回で第2回。第1回の銘柄企業18社から増えた。

写真●「攻めのIT経営銘柄2016」の発表会の様子
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表●「攻めのIT経営銘柄2016」に選定された26社とその取り組み
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 新たに選定された企業の取り組みを見ると、IHI、コニカミノルタ、セコム、日本郵船など、IoT(インターネット・オブ・シングス)活用を主軸に置いたシステム基盤構築やサービス開発などが際立つ。多くは自社製品などから収集したデータを分析しビジネスに役立てる。

 グループ内のシステム統合や基幹系システムの刷新に取り組んだ企業も多数選ばれた。新日鉄住金、日本瓦斯などだ。選定企業は単なるシステム統合にとどまらず、経営情報の見える化や業務プロセスの統一などを実現している。これらは、IoTのような新しいシカケを活用するための土台作りが評価されたと言える。