富士通と富士通マーケティングは2016年5月31日、中堅中小企業向けERP(統合基幹業務システム)製品「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA きらら」の提供を開始する(図1)。
GLOVIA きららは、2010年から順次提供している既存製品の「同GLOVIA smart きらら」を一新した製品。バージョンアップに影響しない追加開発(アドオン)を容易にするなどの強化を図った。
富士通マーケティングの渡辺雅彦 執行役員GLOVIA事業本部長は、「この5年で、きららの導入実績は4ケタ(1000本)を超え、自信を付けた。これからさらにジャンプする時期に来たと考えている」と製品を一新した理由を説明する。
「販売管理」はERP導入の鬼門
GLOVIA きららは、会計、人事給与、販売の3製品で構成する。今回の目玉は、販売に関する強化だ。
日本企業にとって、ERPの中でも受発注や売掛・買掛、在庫などを管理する販売管理モジュールの導入は鬼門といえる。やり取りする画面・帳票や管理方法などが取引先ごとに異なり、追加開発が避けられないからだ。販売管理モジュールの導入に失敗した事例も少なくない。