数行のコードをサイト内に埋め込むだけでオンライン決済機能を導入できる「数行コード決済」のパイオニア、米ストライプが2015年秋をめどに日本に本格参入する()。2015年5月19日から招待制のベータ版を開始し、今秋をめどに正式版をリリースする予定で、正式版開始時には130を超える通貨に対応する。加盟店管理業務については三井住友カードと提携した。同社は、スマートフォン決済サービスの米スクエアと資本提携実績を持つ。国内では既にストライプと同様の簡易Web決済サービスが広がっており、本家本元のストライプの日本参入で市場に影響が出るのは必至と言えそうだ。

図●米ストライプは数行のコードを埋め込むだけで決済機能を導入可能にするパイオニア
図●米ストライプは数行のコードを埋め込むだけで決済機能を導入可能にするパイオニア
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 ストライプの創業は2010年1月。スタートアップチームへの出資・育成で著名なベンチャーキャピタル、米Yコンビネーターの支援を受けてサービスを開始した。テスラモーターズのイーロン・マスクCEOや米ペイパル創業者のピーター・ティール氏、著名ベンチャーキャピタルの米セコイアキャピタル、米アンドリーセン・ホロウィッツなどから投資を受けるなど注目を集め、2014年12月時点での企業評価額は35億7500万ドル(約4300億円)に上っている。

 ストライプが提供する決済ソリューションは米国のスタートアップ企業で広がっているほか、「Facebook」や「Twitter」といった大手ソーシャルメディア、自動車相乗りサービスの「Lyft」、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」などでも採用されており、米アップルが提供する決済サービス「Apple Pay」の決済プラットフォームパートナーにも選ばれている。

 ストライプはスペインやフランスといった欧州を中心に積極的に海外展開を進めてきており、日本は20カ国目の進出国。アジアでは初となる。