システムインテグレータのジョイゾーが提供する定額39万円(税別)のSIサービス「システム39(サンキュー)」が好調だという(関連記事:ジョイゾーが「定額39万円」の低価格SIサービスを開始) 。「2015年10月からこの3月までの半年間で、2014年9月から2015年9月までの1年間と同じ成約数を達成した」(同社)。

 システム39では、サイボウズのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)「kintone」を使って、1回2時間以内の打ち合わせ中に顧客の目の前でシステムを構築していく。打ち合わせは3~4回。最短2週間という納期の短さが売りだ。

 東京都内で10カ所の保育施設を運営するHybridMomは2015年夏にジョイゾーのサービスを使い、紙やExcelで管理していた業務をkintoneベースに切り替えた(写真1)。

写真1●HybridMomの保育施設
写真1●HybridMomの保育施設
(出所:HybridMom)
[画像のクリックで拡大表示]

 もともと保育施設を1カ所運営していた同社がジョイゾーに相談を持ちかけたのは、2014年12月に保育施設を8カ所運営していた企業を買収したのがきっかけ。施設急増で刷新が必要になった。

 買収した施設では、紙や手作業で多くの業務をこなしていた。入園申し込み手続きも園児の情報を記入するのも紙中心だった。それを各施設がそれぞれで書式が異なるExcelファイルで管理しており、「施設間で電話を使った確認作業が発生するなど無駄な作業が頻繁に起こっていた」(同社取締役副社長の三宅陽一朗氏)という。

 ジョイゾーに相談したところ、システム39の範囲で必要な業務システムを作成できることが分かった。打ち合わせは1カ月に2回のペースで実施した。三宅氏は、通信事業会社でシステム開発に携わった経験もある。三宅氏は「対面で要件をすり合わせてその場で設計するのは、通常の開発よりスピード感があった」と話す。