NTTコミュニケーションズと日本マイクロソフトがクラウドサービス事業で手を組む。2017年3月24日、NTTコムのプライベートクラウドとマイクロソフトのパブリッククラウドを統合したハイブリッドクラウドサービスの開発や販促で協業すると発表。NTTコムがクラウド基盤を用意するだけでなく運用保守まで国内外で一括して請け負う点を売りに、クラウド市場で先行する「Amazon Web Services(AWS)」を追撃する。

 NTTコムが2017年4月から、プライベートクラウド「Enterprise Cloud」とマイクロソフトのパブリッククラウド「Microsoft Azure」を組み合わせて顧客に販売する。具体的には、障害復旧サービスの「Azure Site Recovery」やバックアップサービス「Azure Backup」、仮想マシンサービス「Azure Virtual Machines」、ストレージサービス「Azure Storage」を、Enterprise Cloudのオプションとして提供する。

NTTコミュニケーションズが提供するハイブリッドクラウドの概要
NTTコミュニケーションズが提供するハイブリッドクラウドの概要
出所:NTTコミュニケーションズ
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 ハイブリッドクラウド全体の利用状況や障害内容などをリアルタイムに確認できる専用ポータルサイトを用意する。料金請求も一元化するなど顧客企業の利便性を高めたのが新サービスのポイントだ。

 NTTコムが24時間監視やトラブル検知、復旧作業といった運用業務全般を代行するマネージドサービス「Global Management One」についても管理対象をAzureに広げ、セットで提案する。Enterprise CloudとAzureそれぞれに構築した業務システムを一元的に監視し、トラブルをリアルタイムに検知して迅速に復旧させる。NTTコムはマイクロソフトから技術仕様の開示、エンジニアの育成支援を受け、サービス提供体制を整えた。