写真●修理対象となるiPhone 6s/6s Plus
写真●修理対象となるiPhone 6s/6s Plus
出所:アップル
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 パソコンやデジタル機器のサポートや修理サービスを提供する「ドクター・ホームネット」を運営する日本PCサービス(本社:大阪府吹田市)が、2017年3月からスマートフォンの修理ビジネスに参入する。このほど総務省から登録修理業者としての登録を受けた。6月までに全国13の直営店で修理サービスを展開する。

 ドクター・ホームネットは個人や中小企業を顧客として、デジタル機器などのサポートや修理サービスを提供している。全国13の直営店に加えて、加盟店契約を結んだ個人事業主が全国約300の拠点で出張型のサポート・修理を提供しており、きめ細かい地域展開をアピールしている。

 将来的にはこの強みをスマホ修理サービスにも生かす考え。ただし当面は、13の店舗だけでスマホ修理サービスを提供する。現行の登録修理業者制度は、店舗や工場など決まった場所での修理を前提にしており、事実上、出先での修理を禁じているからだ。ただし日本PCサービスは、出張修理でも技術基準に適合した修理方法や定期的な特性検査の体制が取れるとし、制度の趣旨を順守できるとの立場を取る。総務省との時間を掛けた交渉が必要となりそうだが、同社はさらに議論を深めたり様々な検証結果を示したりしながら出張修理への理解を求める考え。

 店舗での修理サービスは、本社併設の大阪店で3月に開始。4月中に東京都内、横浜市、神奈川県厚木市、神戸市、京都市の6店舗、6月中に全13店舗に広げる。店舗にはデジタル機器の修理に習熟した正社員の技術スタッフが常駐している。各店の技術スタッフがスマホ修理の技術も習得し、顧客が持ち込んだ端末を修理するスタイルで運営する。1人の技術スタッフが様々なデジタル機器の修理に対応し、稼働率を高められることが強みになるという。現時点で総務省に申請・登録した修理対象端末は米アップルの「iPhone 6」である。