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ニュース解説

3Gの電波しか測定検査してない?混乱見える総務省の登録修理業者制度

玄 忠雄=テレコムインサイド 2017/02/10 テレコムインサイド
出典:テレコムインサイド 読者限定メールマガジン 2017年2月1日号
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 「あのiPhone修理チェーンは、3G通信の電波しか測定検査をしてないらしい。それで、技術基準に適合した登録修理業者といえるのか」――。記者はそんな業界の噂を、取材の席で当事者にぶつけてみた。

 業界の噂は、当事者の耳にも届いていたらしい。苦笑したうえで、「誤解を解くため、総務省の審査を経て、登録修理業者としての認定を受けた我々の測定検査方法をきちんと話しましょう」と語り始めた。その当事者とは、光通信が修理ベンチャーの米アイクラックトと合弁で立ち上げたスマホの修理チェーンを営む、iCracked Japanの太田暁宏社長と、携帯電話大手の在職経験を持ち太田社長を補佐する福島知彦顧問だ。

写真1●スマホの修理チェーン「iCracked」を展開するiCracked Japan
[画像のクリックで拡大表示]

 総務省は、2015年4月に携帯端末の第三者修理を担う事業者を審査・登録する「登録修理業者制度」を開始した。登録修理業者の登録を受けるためには、修理した端末が電波法などの技術基準に適合していることを証明するために、電波特性の計測などが求められる。正規の電波特性の計測は1000万円以上かかるとされており、このコストの高さが登録修理業者のハードルとなっている。

 iCracked Japanは登録修理業者の申請にあたり、まず国内に16ほどある技術基準適合の証明機関のうち「業界で実績のある機関」(福島顧問)で検査を受けているという。修理対象機種である「iPhone 6」の、まず最初の修理個体について、「3GやLTE通信、2.4GHz帯と5GHz帯があるWi-FiとBluetoothという全ての通信手段について電波特性を計測し、技術基準に適合していることを確認している」(太田社長)。

 総務省は登録修理業者として登録する際に、こうした「最初の修理個体の結果」に加えて、この結果が修理するどの個体でも維持されていることを合理的に証明する体制づくりを求めている。全個体の検査は必ずしても求めておらず、業界では抜き取り検査でも対応できると解釈されている。ただし抜き取りの頻度や方法は「統計的にどの個体も同じ」ことを科学的に説明する必要がある。

 この「統計的にどの個体も同じ」ことを証明するために、iCracked Japanは「簡易な検査を、修理した全個体に実施する」という、正攻法である抜き取り法とは真逆のアプローチを取った。具体的には、コストがかさむ電波特性の計測項目を3Gに絞り、3G通信に特化した測定器を全店に導入。修理した全端末をその場で検査することにしたのだ。実際店舗には、3G通信に機能を絞った旧型や中古の測定器を配備することで調達費用を抑えたほか、測定コストも大幅に削減している。

 3G通信だけの電波特性の計測で、本当に技術基準に適合していることの証明になるのか。iCracked Japanが申請した登録修理業者としての修理内容は、ガラスや液晶の交換、バッテリー交換など限る。アンテナ線が組み込まれたきょう体や一部コネクターは修理対象から外している。このため3Gの測定項目で特性に変化がなければ、個体全体としてのアンテナ特性に変化はなく、ほかの測定項目も変化がないと推定できる。いわば「修理後に特性が変わらないことの証明」だけに3Gの測定を行っていることになる。総務省はこの方法を認め、iCracked Japanは2016年9月に登録修理業者となった。

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