自動運転技術を開発するZMPは2017年1月30日~2月1日、同社の開発する自動運転技術の実証実験をお台場地区で披露した。交通量の多い一般道路で約6kmの区間を、自動運転で25分間走行した。
交差点での左折や右折、車線変更といった通常の運転操作から、横断歩行者を検知して停止するといった複雑な操作まで対応できた。自動運転レベルでいうと、一定の条件下でシステムに運転を任せられる「レベル3」に該当する。同社は2019年にも自動運転技術の仕様を固め、自動車メーカー向けに販売したい考えだ。
国内の自動車メーカー各社は、2020年頃をメドに限定条件下で自動運転の実現を目指している。グローバルでは欧州や米国の自動車メーカーやIT企業が実証実験で先行しており、今後さらに競争が激しさを増していく。自動運転は、2030年に市場規模が年7兆円にもなると言われる。
「ハードウエアとソフトウエア、両方の技術を持っているのが当社の強みだ」。ZMPの谷口恒社長はこう言って胸を張る。自動運転車には車両の周囲を観測するためのカメラやミリ波レーダー、赤外線レーザースキャナー(LIDAR)などのセンサー類を取り付け、車線や障害物を検知しながら走行する。
自車の位置はGPSで初期位置を確認したのち、あらかじめ蓄積している高精度地図データとカメラによる白線検出結果や慣性センサー、車速センサーを組み合わせることで高精度な推定が可能だ。