JBCCがクラウドサービス事業の強化に本腰を入れる。2015年1月付でクラウド事業の企画・運用を担う「クラウド事業部」を「クラウドサービス事業部」に改称。自社のクラウドサービスに他社のクラウドサービスを連携させて一括提供できるようにする。

写真●JBCCの近藤隆司 執行役員 マーケティング クラウドサービス事業部 事業部長
写真●JBCCの近藤隆司 執行役員 マーケティング クラウドサービス事業部 事業部長
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 「自社オリジナルのクラウドサービスだけを扱っていても顧客のニーズに応えられない。他社のクラウドサービスと一体的に提供し利便性を高める」(近藤隆司 執行役員マーケティング クラウドサービス事業部 事業部長、写真)

 これまでJBCCは自社のクラウドサービスの販売を主に手掛けてきた。AWS(Amazon Web Services)などのパブリックサービスの設定と監視を担当する「俺のクラウド」や自社販売管理パッケージをSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)化した「NX販売」、デジタルサイネージのクラウドサービスなどだ。

 これらに他社のクラウドサービスを連携させて一体的に提供する。例えば、GMOメイクショップ製のEC(電子商取引)サイトの構築システム「MakeShop」、OSK製のワークフローシステムは「eValue NS ワークフロー」、インフォファーム製のCRM(顧客関係管理)システムの「戦略箱ADVANCED」といった製品・サービスをJBCCブランドで販売する。「順次品ぞろえを拡充する」(近藤事業部長)。

 自社と他社のクラウドサービス間は、JBCC製のデータ連携ソフト「Qanat(カナート)」で接続していく。第1弾として、2015年4月をメドにNX販売とMakeShopの接続を開始する。

 JBCCグループはIBM製オフコンの販売を中核事業としてきた。ディストリビューション事業の安定的な成長を持続させる一方で、利益率の高い「情報ソリューション分野」の成長を見込んでいる。その中の新規事業として注力するのがクラウドサービス事業だ。JBCCグループ全体のクラウドサービス事業で2017年3月期に60億円を目指している。