従業員の心理やストレス、本音を見える化して働き方改革に生かすサービスが続々と登場している。パナソニックは2018年2月から始める「働き方改革支援サービス」の一環で、ノートPC「レッツノート」のカメラを使って従業員のストレス度をチェックする仕組みを提供する。

 ラックとクロスリバーは従業員に働き方の問題をヒアリングしながら動画を撮影し、人工知能(AI)を使って感情を分析するサービスを提供している。ホットリンクも2017年10月から、ネット上の従業員の匿名投稿を基に長時間労働などの課題を抽出して解決を図る「働き方改革支援パッケージ」を始めている。

図 従業員の心理面のケアにつながるITサービスの例
図 従業員の心理面のケアにつながるITサービスの例
写真提供:パナソニック(左)、クロスリバー(右)
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顔画像から脈拍とらえストレス診断

 パナソニックはノートPCによるストレス度チェックを、PC操作の可視化サービスなどとともに提供する。

 ユーザーの顔画像から血流の情報を含む緑色の要素を抽出、その変化を分析する。ノイズを除去する技術を開発して脈拍の変動を細かくとらえられるようにした。ストレス度は「5分といった一定時間の安静時、脈拍数に変動があるとストレス度は低い。変動がないとストレス度は高い」という医学研究を根拠に導き出す。

 パナソニックの西谷裕之営業企画部長は「レッツノートを使った日常業務のなかでストレス度を手軽に計測できる。高ストレスにすぐ気づいて対策を講じられる」と語る。まずはユーザー本人にストレス度を通知する仕組みを提供するという。