10代や20代前半といった日本の若い女性は「きれいになりたい」という夢を、プリントシール機などで撮影した写真画像の加工を通してかなえている。彼女たちの夢をかなえるIT関連技術を研究して、新しい製品やサービスの開発につなげよう──。

 そんなテーマを掲げ、映像情報メディア学会は2016年1月9日、東京大学でシンポジウムを開いた。会場には若い女性向けのサービスや製品を手掛ける企業関係者や研究者など、150人が集まった。

写真1●東京大学で開かれたシンデレラテクノロジーをテーマにしたシンポジウムの会場
写真1●東京大学で開かれたシンデレラテクノロジーをテーマにしたシンポジウムの会場
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 若い女性の夢をかなえる技術の総称は「シンデレラテクノロジー」。シンデレラは魔法を使って夢をかなえたが、若い女性は魔法の代わりにプリントシール機をはじめとする技術を駆使している。そこに着目し、東京大学大学院情報理工学系研究科の久保友香特任研究員が名付けた。久保特任研究員は、日経情報ストラテジー3月号(2016年1月末発行)から「シンデレラテクノロジー」に関する連載を手掛ける予定だ。

 シンデレラテクノロジーはここ数年で立ち上がってきた新しい研究領域で、どのような技術が含まれるのかはまだ固まっていない。そこで今回のシンポジウムでは、関連しそうな技術にかかわる研究者や企業のサービス開発責任者などが講演を行い、パネルディスカッションが催された。