「Linux Mint」は、UbuntuをベースにWindows風のユーザーインタフェースに改変したLinuxディストリビューションだ(写真1)。最新の「Cinnamon」版、主に1世代前のGUIツールキットを使った「MATEマテ」版など4エディションが公開されている(表1)。
Linux Mint 17では、「ソフトウエアの管理」や「ドライバマネージャ」など管理ツールを中心に機能強化がなされた(表2)。ベースとなるUbuntu 14.04がLTS版になったことによる5年間の長期サポートがMint 17の最大の特徴といえる。
Mint 17をインストール
Mint 17は公式サイト「http://linuxmint.com」のリンクから入手できる。ISOイメージファイルをダウンロードし、Ubuntuの「Brasero」やWindows 7/8の標準機能などでDVD-Rに書き込む。各イメージファイルは約1.2Gバイトだ。付録DVDに32ビットのCinnamon版「/distribution/linuxmint/linuxmint-17-cinnamon-dvd-nocodecs-32bit.iso」を収録してある。
Mint 17を起動すると、すぐに試せる「ライブ」環境になる。この状態ではハードディスクを書き換えないので、リセットすると元に戻る。
ハードディスクやSSD(Solid State Drive)にインストールするには、ライブ起動後にデスクトップにある「Install Linux Mint」をダブルクリックし、言語を「日本語」に切り替えて「続ける」を押す。画面の案内に従ってインストールする。
既存のOSは起動しなくなる場合があるので、重要なデータは必ずバックアップしておく。また、UEFIモードでのインストールエラーやNVIDIA製グラフィックスカード搭載機での不具合といった既知のバグが報告されている*1。インターネットに接続可能な状態で再実行すると改善される場合がある。
導入直後は、日本語入力ができない状態だ、日本語環境を整備するには、メニューから「端末」を起動して図のコマンドを実行する。ログアウトして再ログインすると、「Mozc」による日本語入力を[Ctrl+スペース]などでオン/オフできる。