Chromebookで動くAndroid 実機で使い心地を徹底検証

2016/08/25
大橋 源一郎=日経Linux (筆者執筆記事一覧
出典:日経Linux 2016年8月号 p.8
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

米Google社は2016年5月19日に、ChromebookでAndroidアプリとGoogle Playストアが6月以降に利用可能になると発表した。複数アプリの同時起動や全画面表示などができる。いち早くこの機能を搭載したASUS JAPANの「Chromebook Flip」で、アプリの対応状況や動作速度を検証した。

 Chromebookは、米Google社のChrome OSを搭載したノートパソコンだ。Chrome OSではこれまで、Webブラウザーの「Chrome」や、Chromeをベースに動作する「Chromeアプリ」などを利用できた。

 そのChromebookに、Androidアプリを動かす機能が追加される*1。Androidアプリは現在220万本以上あり*2、Chromebookの用途が一気に広がる可能性がある。これまでも、「ARC Welder」というChromeアプリによってAndroidアプリを動かすことはできたが、Androidタブレットからパッケージファイルを抽出するなどの手間がかかり、同時に起動できるアプリが一つだけという制限があった。今回の新機能では、複数のAndroidアプリをウィンドウで同時に利用できる。

 新機能に最初に対応したのは、ASUS JAPANの「Chromebook Flip」(図1)。Androidアプリを動作させるには、Chromebookのモードを通常の「Stableチャンネル」から、新機能テスト用の「Devチャンネル」に切り替える(図2)。Chrome OSのバージョンが「53」以上になれば、「Google Playストア」をタスクバーから起動して、Androidアプリをインストールできる(図3)。

図1●ASUS JAPANのChromebook Flip
図1●ASUS JAPANのChromebook Flip
SoCはRockchip RK3288C(1.8GHz)で、メモリーは2Gバイト、ストレージは16Gバイト。1280×800ドット表示の10.1型タッチパネル液晶を搭載する。重さは890g。画面が360度回転し、タブレットのような形状で使うことも可能だ。実売価格は3万9000円前後。
図2●「Devチャンネル」に切り替える
図2●「Devチャンネル」に切り替える
タスクバーの右端をクリックして、メニューから「設定」を選ぶ。開いた設定画面で「Chrome OSについて」の文字をクリックして、さらに「詳細情報」をクリックすると、「チャンネルを変更」ボタンが現れる。それをクリックして「Dev-不安定」を選ぶ。
図3●Chrome OS上で開いた「Google Playストア」
図3●Chrome OS上で開いた「Google Playストア」
下端のタスクバーに「Google Playストア」のアイコンが現れる。アプリを選んで利用規約に同意すると入手できる。

ウィンドウのサイズ変更には未対応

 タブレット用のアプリは横長、スマートフォン用は縦長のウィンドウで起動する。ウィンドウのサイズ変更や90度回転はまだできないが、全画面表示は可能だった(図4)。キーボード、タッチパッド、タッチパネルのどれでも快適に操作できた。

図4●アプリの起動と全画面表示
図4●アプリの起動と全画面表示
インストールしたアプリは、Chromeアプリと同様に、右下のアイコンを開いたメニューから起動する。アプリのウィンドウサイズは変更できなかったが、全画面表示は可能。

 テスト版でもかなりのアプリに対応している。Google Playストアの無料アプリランキングの上位20本にあるアプリを試したところ、動作しなかったのはニュースアプリの「SmartNews」、カメラアプリの「SNOW」「Instagram」、ゲームアプリの「クラッシュ オブ キングス」、クーポンアプリの「ジーユー」の5本だけだった。

 グラフィックス系ベンチマークの「3DMark」では、「Sling Shot ES3.0」のスコアが「713」とNexus 7(2013)の「592」を上回った。現時点でもCPUの性能は発揮できているといえそうだ。ただし、「パズル&ドラゴンズ」など、スマートフォン向けの一部ゲームアプリはかなり動作が遅かった。

今週のトピックス-PR-

今日のピックアップコンテンツ-PR-

>>もっと見る

▲ ページトップ

おすすめムック・書籍[一覧]

ラズパイマガジン
2017年2月号

Raspberry Piをとことん楽しむための「ラズパイマガジン」2017年2月号です。メイン特集は「ラズパイ工作 パーツ制御法80」。人工知能を使った笑顔判定器も作り、みんなのラズパイコンテストの全50作品を一挙紹介します。

初めてでも使える!Linux超入門
Ubuntu 16.10対応版

誰でもLinuxが楽しめる入門書です。Windowsユーザーから乗り換えても安心なように使い方や活用を基礎から解説しています。定番Linuxである「Ubuntu」の最新版(16.10 日本語 Remix)を付録DVD-ROMに収録しています。

あと3年
古いパソコンが使える本

Linuxを使えば、古いパソコンや使っていないパソコンが最新・最適な状態に復活します。3年から5年の長期間サポートが付いたLinuxによるPC復活方法を、多数の事例を基に分かりやすく解説します。

ラズパイマガジン
2016年12月号

Raspberry Piをとことん楽しむための「ラズパイマガジン」2016年12月号です。メイン特集は「1日で基本から変わる!工作プログラムの作り方」。5ドルラズパイの買い方、携帯音楽機の作り方も指南します。

ラズパイマガジン
2016年10月号

Raspberry Piでとことん遊ぶための「ラズパイマガジン」2016年10月号では、電子工作×ネットがテーマです。15の定石(プログラム+回路)でWeb連携の基本が身に付きます。Windows 10 IoT Coreでは9軸センサーを可視化します。

絶対つまずかない
Linuxサーバー構築ガイド

「Linuxサーバーって、そもそも何なの?」。そんな素朴な疑問にも丁寧に答えるゼロからの入門ガイドです。付録DVD-ROMはサーバーに最適なUbuntu 16.04 LTSをDesktop/Server版を32/64ビットでマルチブートできる完全保存版です。

初めてでも使える!Linux超入門

初心者でもLinuxが楽しめる入門書です。定番Linuxである「Ubuntu」の長期サポート版(16.04 LTS)を付録DVD-ROMに収録しており、DVDドライブのあるパソコンならインストールも簡単。ユニークなフリーソフトなどをすぐ楽しめます。

ラズパイマガジン2016年8月号

隔月刊化から2号目!「暑くなったら扇風機を回す」といった楽しい工作を通じて、電子工作の12の基本パターンを身に付けます。Windowsでもラズパイを動かし、ラズパイ用Linuxは9個の素朴な疑問を解決して、14のフリーソフトを楽しみます。

Linux入門書大全DVD

日経Linuxの人気ムック本9冊をPDFで収録。1500ページ相当のPDFでLinuxを「学ぶ」「使いこなす」ための全ノウハウが得られます。PDFは誌面のコピー&ペーストが可能。スマホやタブレットでもお読みいただけます。

ラズパイマガジン2016年6月号

隔月刊化となった新装刊号です。特集1は秋葉原で人気のパーツを確実に動かせる17種類の配線図を紹介。特集2はラズパイOSの使い方をWindowsと比べながらやさしく解説します。ラズパイコンテスト2015の全作品も掲載。ラズパイ初心者大歓迎!

ラズパイマガジン2016年春号

5ドル版まで登場したRaspberry Pi(ラズパイ)の最新情報から新OSの設定、サーバー構築、電子工作までを楽しめるムック。失敗を糧にして電子工作を学び、新登場の公式ディスプレイを活用し、本格ロボットを壁に沿って走らせます。

ラズパイ超入門

これから「ラズベリーパイ」を始めたい人のための超入門ムックです。「どこでもラズパイSIMカード」とのセットで、無線LANの環境がない場所でも、ラズパイをネット接続できます。電子工作も、小学校で習った「豆電球の回路」から丁寧に説明します。

最新Ubuntu 15.10対応版
Linux超入門ガイド

Linuxを使うのが初めての人でも、実際に試しながら本書を読み進めれば、必ずLinuxが使いこなせるようになります。人気の最新Linuxディストリビューション「Ubuntu 15.10 日本語 Remix」を使って、分かりやすくていねいに解説します。

日経コンピュータ Digital

ITpro partners

イベントINFO -PR-

注目の新刊書籍

好評発売中!



絶対つまずかない Linuxサーバー構築ガイド

5年使える長期サポート版Linuxをマルチ起動で付録DVDに収録。Linuxサーバー入門の決定版!