SNS(Social Networking Service)からの個人情報流出やネットバンキングでの詐欺、「ネット版振り込め詐欺」など、最新のサイバー犯罪の手口を詳しく解説したうえで、自己防衛策も紹介する。

 サイバー犯罪への防御だけでなく、SNSが震源地になったいじめやストーキング、個人攻撃など社会問題化した事件も取り上げており、巻き込まれないようにするなど様々な局面に対応できる「ネット護身術」を解説する。

 個人の読者に向けた書籍だが、企業のシステム部門にとってもサイバー攻撃の最新の手口を知り、ネット上の事件のパターンを把握するうえで役に立つ。社内での対策や社員教育に活用できるだろう。

 実例に基づく解説が本書の真骨頂だ。例えば、保護者が子供のネットいじめを発見する方法や、ネットでのストーキングへの対策方法などを具体的に示している。


ネット護身術入門
守屋英一 著
朝日新書発行
778円(税込)