サイバー戦争の恐怖 対策遅れる日本に警鐘

 世界のセキュリティ事情に詳しい筆者が、実際に起こっているサイバー戦争の恐ろしさについて詳細に語る本。韓国の放送局、金融機関が受けた大規模サイバー攻撃や、イランの原子力発電所が不正プログラムによる攻撃を受けたセキュリティ事件などを紹介。サイバー空間を「第5の戦場」と位置付ける米軍についても解説する。

 日本政府に対しては、「大幅に出遅れている」として本格的な体制作りに着手せよと警鐘を鳴らす。「発端は些細なリスクマネジメントの欠落である場合が多い」と筆者は言う。個人でできる対策も紹介し、一人ひとりの意識が大切と読者に訴えかける。


情報立国・日本の戦争
山崎 文明 著
KADOKAWA 発行
864円(税込)