意外と気付かない日本の「強み」

 2014年、バチカン図書館のデジタルアーカイブシステムをNTTデータが受注したことが大きな話題となった。野村総合研究所の理事長である著者は、こうした例を引いて、「日本人が気付いていない強みが、海外から評価されている」と指摘。日本文化の本質を見極め、日本に対する「憧れ」を醸成する方法を考察する。そのうえで、日本人の機能を最大化するためのITインフラの作り方や、国内事業の付加価値の高め方へと論を進めていく。

 優れた経営資源を持っているのに、それを収益化できず苦しむ企業は多い。外部の視点で自らを客観的に評価することが、突破口となることに気付く。


日本人の「稼ぐ力」を最大化せよ
谷川 史郎著
東洋経済新報社発行
1728円(税込)