難解な統計学を長方形で図解

 自動翻訳や迷惑メールのフィルタリングなど、ベイズ統計学は幅広く使われるようになってきているようだ。そこでベイズ統計を学んでみようと専門書をひもといた。ところが確率の記号をたくさん含む複雑な数式ばかりで理解できない──。

 そんな経験を持つビジネスパーソンの読者を想定して、数理経済学が専門で帝京大学経済学部教授が「難しい数式は封印し、必要なときは四則演算だけ使う」という制約で解説したのが本書だ。数式の代わりに使っているのが、1つの長方形を条件によって分けていく面積図。これでベイズ統計学で出てくる「事前確率」「事後確率」などがビジュアルに分かるようにしている。


完全独習 ベイズ統計学入門
小島 寛之 著
ダイヤモンド社
290ページ
1944円(税込)