データ活用のアプローチが分かる

 ビッグデータ活用で成果を挙げている企業の取り組みを見聞きすると、「自分の会社や部門でも、ビッグデータを活用して何かやりたい」と考えがちだ。そうした考えに、著者は「ビッグデータは道具であって目的ではない」と説く。成果が挙がっている事例は必ず「目的を定める」ことから始めていて、その目的を達成するために「ビッグデータ」という道具を活用しているからだ。

 ビッグデータを道具として活用するための概念や手順、心構えなどを分かりやすく解説したのが本書である。利用部門の管理者を想定したレベルと内容で、担当部門が抱える課題をビッグデータ活用で解決する糸口を見つけられそうだ。


道具としてのビッグデータ
最適解を導き、成果につなげる8つのルール

高橋 範光 著
日本実業出版社
200ページ
1944円(税込)