コンサル浸透しない日本 企業風土とミスマッチ

 経営コンサルティングの歴史や現状を概観する書。1910年頃に生産性向上の科学的手法を体系化したフレデリック・テイラーに端を発し、マッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン コンサルティング グループなど今日に続く外資系企業の活動を記している。

 著者はマッキンゼーに長年勤めた人物だが、業界に対する見方は客観的だ。「日本にはコンサルティングというビジネスが浸透していない」と言い、その理由を「日本の企業風土や商習慣とミスマッチを起こしている」と分析する。短期志向に陥りがちだったり、成果と無関係に報酬が発生したりする問題点も指摘している。


コンサル一〇〇年史
並木 裕太 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン 発行
2700円(税込)