IoT時代に求められる インタフェースの設計論

 あらゆるモノがコンピュータを内蔵し、相互に接続し合う。いわゆるIoT(Internet of Things)時代に求められるユーザーインタフェースの設計方法を考察するのが本書である。キーワードとなるのは「自己帰属感」。“自分の一部であるかのように意識せずに使える”といった意味で、今後はこれが重要な軸となると説く。その上で、様々な設計手法を提示する。

 筆者が開発した「計量すべきサイズに変形するスプーン」「温め時間に応じて動画を再生する電子レンジ」といった実例も複数登場する。新しいインタフェースが、人に新たな“体験”をもたらすことを実感させられる一冊だ。


融けるデザイン
渡邊 恵太 著
ビー・エヌ・エヌ新社 発行
2592円(税別)