第4次産業革命を日本風に読解

 著者はドイツに本社があるコンサルティング会社の日本共同代表。そのためドイツが推進する「インダストリー4.0」について取材や講演依頼が相次ぐ。本書はその解説書だが、「日本型」とあるように、インダストリー4.0は日本企業にこそ有効であると伝えようとしている。

 インダストリー4.0はIoT(モノのインターネット)を核に「つながる」「代替する」「創造する」の3つで読み解ける。システム同士のつながり、ロボットや3Dプリンターによる作業の代替、ビッグデータ活用による価値創造だ。いずれも日本の現場力を一層強化してくれるものだと説く。事例を引きつつ、日本への適用法を展開する。


日本型インダストリー4.0
長島 聡 著
日本経済新聞出版社
257ページ
1836円(税込)