企業のビジネス環境が今後どう変わっていくかを展望した書。イノベーター理論の高速回転により、商品やサービスのライフサイクルは短縮化が進み、思ってもみないところから競合がいきなり登場する。大企業はビジネス構造を簡単に変えられないため、ソフトバンクグループのように進出したい分野の企業を買収しながら、コングロマリットを形成して持続的な成長を図るしかなくなってきた。

 本書ではシェアリングエコノミーの進展により、あらゆるものが瞬時にマッチングされ、取引コストが限りなくゼロに近づいていくと指摘。今後は1000 倍のスピードでイノベーションが起こり、企業の役割はクリエーションのサポートが中心になるという。中盤では7つのビジネスモデルを具体的に取り上げ、企業がどう向き合っていくべきかもアドバイスする。新たな価値を提案する海外サービスの事例が多く、興味深く読める。


ビジネスモデル 2025
長沼博之 著
ソシム
1512円(税込)


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