リクルートの通信事業や情報システム部門などで40件超のITプロジェクトに関わってきた著者が提唱する独自のプロジェクト管理手法「PROKAN(プロカン)」を実践しやすく解説する。本書はPROKANの特徴を「人を動かし、人が動けるようにするノウハウ」と説明。実際に、プロジェクト参加者がどう目標や計画を共有し、必要な役割を認識して仕事をこなしていけるかに関するセオリーやノウハウを多く盛り込んだ。「最初に『決める人』を決める」「当たり前を言語化することに意味がある」などだ。

 これらの重要な考え方を「PROKAN合言葉」として囲って明示するほか、図表が豊富な参考書風の体裁が方法論の理解を助けている。ここで紹介した準備編に加えて実践編も刊行しており、合わせて13章で構成する。2冊とも、興味や課題に応じてどの章からでも読み始められる構成になっている。実プロジェクトに取り入れるなら2冊セットで読みたい。


ゼッタイ失敗しない!
驚異のプロジェクト実行術

大場京子 著
日経BP社
1944円(税込)